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ロワールのアンジェの中心街から車で約40分程南に走ると出てくる「トゥアルセ」という町にある
「ドメーヌ・レ・グランド・ヴィーニュ」のオーナー、ジャン・フランソワさんを訪ねました。

この日は朝は少し雨がぱらつきましたが、ドメーヌの試飲スペースで試飲した後外へ出ると太陽が綺麗に出ていました。

まずは試飲スペースに併設されているカーヴへ。

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赤ワイン用、白ワイン用の木樽が一面に積まれています。
少しひんやりするくらいの温度は通年約12~13℃に保たれるそうです。

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白ワイン用の樽の口には写真の様なパイプが入っています。
パイプには少量の水が入っていて、ワインが発酵する際に出る二酸化炭素を、ワインを酸化させることなく上手く逃がす仕組みになっているそうです。
時折パイプの水がポコポコして、ワインが生きているのを実感します。

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また、木樽の奥にはアンフォラがいくつかあります。
このドメーヌでは古代のワイン造りに基づいて木樽より前から使われているアンフォラも使っています。
アンフォラは粘土質でできていて、木樽の様に空気が入らず密閉されるのでよりフレッシュで綺麗な味わいになるそうです。

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カーヴを一通りみたところで試飲スペースへ。

弊社で一番人気のLa Varenne du Poirierの最新ヴィンテージ、2016年を、まだ瓶詰していないので樽から直に取り分けてくれました。

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まだ滓が沈み切らず、そしてどことなくシュワっとした微発砲が舌に広がります。
アカシアや蜜、若い林檎の様なフレッシュでもぎたての果実の様なジューシーさが最高でした。
まだもう少し樽で寝かせて落ち着かせてから瓶詰、ということですが、この状態でも十分おいしい。
むしろ早飲み用として少し出してほしい、と思ってしまうほどおいしかったです。

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他にはフレッシュでほんのり甘さが残るPineau de la Loireや

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アンフォラで熟成させたEt Ce Terra

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アンジュの土着品種Groslot 100%の赤ワインなどを試飲しました。

アンフォラを使ったEt Ce Terraは、土や鉄の様なミネラル感がより出ていて、少し酸化(いい意味で)のニュアンスも感じられ、白ワインなのに重厚感を感じました。

さて、試飲をしながら話題は去年の春の冷えに移ります。

2017年4月にフランス全土で霜がはるくらい気温が下がったのをご存じでしょうか?
かなりの数のドメーヌが対策をするも、それなりの被害が出た様です。

日本で話題になったのは2017年のことですが、実は割と毎年、そういう時期がある様で、
ローソクを畑に並べて暖を取ったりと工夫をしているようです。

こちらのドメーヌでは2017年は20%ほどのブドウがダメージを受けましたが、
2016年は45%のダメージと、2017年の方がましだったようです。

このドメーヌの歴史は長く、さかのぼること1626年。
この当時はワインの他に他の農作物も栽培していたそうですが、現在の代になりワイン1本にしたそうです。

オーナーのジャンフランソワさんは生まれも育ちもトゥアルセ。
ブドウ畑を見て育ち、小さいころからワインの味見もしていたそうです。

大きくなり醸造の学校を卒業し、ニコラジョリーなどビオディナミに興味を持ったそうです。

SO2というのは酸化防止剤として使われる硫黄化合物のことですが、
実はブドウにはそもそも微量のSO2が含まれています。
これはいわば、ブドウの免疫であって、ブドウが潰されることでブドウからSO2が出るのです。

最近よく見かける「SO2フリー」というのは、
「SO2が全く含まれていない」のではなく、「人為的にSO2を添加していない」という意味合いの表記です。

こちらのドメーヌではSO2はブドウのコンディションを見て、必要な場合のみ、最低限添加することがあるとのことですが、
よく聞いてみるとほとんどのワインは無添加でした。
添加していても1L中6mg程度で本当に微量です。

最後にブドウ畑を見せてもらうことに。

ドメーヌ全体で55haの畑を持っています。
アペラシオンはアンジュの他、ボンヌゾーやコトーデユレイヨンにも畑を持っています。

だいたいの区画が平均2ha程度で、冬の剪定や収穫、土の耕作などは1区画あたり10~15名程度で作業するそうです。

収穫は人手が必要なため、その時に雇ったりボランティアを募ったりしているそうです。
剪定は専門的な知識が必要なため、ドメーヌのチームメンバーのみで行うそうです。

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枯葉や枯れ枝は堆肥にするため区画の端に山にして積んであります。
冬の寒い時期でしたがブドウの木の根元まで草が青々と生え、土は歩くと沈むほどフカフカでした。

枝は丁寧に剪定されていて、葉こそ無いものの幹はしっかりと健康な状態でした。

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