ロワール地方でも大西洋に面した、大きな都市ナントから30
kmほど東に走るとValletという町が出てきます。

Domaine de la BregeonnetteはValletという町にあります。

ドメーヌとのアポイントは15時。すでに日が暮れ始め寒さが増してきました。

ロワール地方のワイナリーは全長1000kmに渡り大西洋からパリの近くまで東西に流れるロワール川の流域に広がっています。
1000kmもあると西側と東側では気候が違うため、取れるブドウやその土地のワインの種類も変わってきます。

最も西にあるナントはミネラルがしっかりあり、スッキリ辛口な白ワイン「ミュスカデ」の大生産地です。

ミュスカデというワインは日本でも近年知られてきましたが、最も日本のワイン(特に甲州)に近いワインとして知られています。
人によっては日本酒の様な「吟醸香」やミョウガの様な香りをミュスカデから感じるほど「和」を感じる繊細なワインです。

だからこそ和食や日本人の味覚に合わないはずがない!
繊細な和食の味を壊さず、寄り添ってくれるのがこのミュスカデです。

そのミュスカデの生産者でも注目しているのがこの「ドメーヌ・ドゥ・ラ・ブルジョネット」
オーナーのStephan-Orieux(ステファン・オリュー)さんとお話してきました。

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入ってすぐに大きなステンレスの醸造タンクがいくつか並んでいます。

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こちらのドメーヌでは、収穫は手摘みで大体3~4日かけて行います。

その後背中の桶にそっと積まれたブドウは醸造所に運ばれ、
ブドウに傷がつかない様に発酵タンクには重力の力で運びます。

ブドウに傷がつくほど、そこから雑菌が入り、ブドウ果汁が痛みやすくなります。
なので、ブドウを運ぶ道具や醸造、熟成、ワイン造りに使う全ての器具は高圧洗浄で綺麗に保たれています。

発酵タンクに入ったブドウは空気の気圧による圧搾により潰されます。
その際、皮に着いた自然由来の酵母(天然酵母)の力のみで果汁を発酵させます。

天然酵母を使うことによって、その土地ならではの風味や個性がワインの味に出るのです。
(工場で造られたパンより、天然酵母で一つ一つ手で造られたパンの方が風味や、味に奥行を感じるのと同じです)

圧搾の後、果汁のみが地下のタンクに移され、24時間デブルバージュ(静置し、果汁内の不純物を沈殿させる)します。
地下の方が低温で、温度変化も少ないためです。

その後は発酵タンクで果汁をアルコール発酵させます。
温度は常に18~20度、つまり酵母が一番活発に働く温度帯に保たれます。

アルコール発酵が終わると「シュールリー」といってワインを滓と一緒に熟成させます。
この「シュール・リー」はミュスカデ独特の醸造法ですが、現在では日本の「甲州」なども
同じ手法で醸造されることがあります。

「シュールリー」をすることによって、よりワインの鮮度が保たれ、フレッシュでみずみずしい味わいになります。

弊社で扱っている「Muscadet Cuvee M」は7か月滓と共に熟成させています。

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タンクがある醸造所の奥の試飲スペースに移り、ミュスカデを3種類、シャルドネ、フォール・ブランシュの試飲をしました。

どれも海に近い土地ならではのミネラル分や潮の香があり、辛口で酸味をスッキリありとてもおいしかったです。
シャルドネもかなりドライで、ふくよかな南仏のシャルドネというより、ブルゴーニュの北の方のシャルドネに近いです。

フォール・ブランシュですが、日本ではほとんど知られていない種類です。
ナントの周辺でしか取れない品種で、酸味がしっかりあり、ミネラル豊富な白ワインができます。
酸味がある酢飯やしめさば、マリネなどに良く合います。

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